強い組織は「行動」と「理念」が直結している。経営を整理する「5つの階層」

中小企業の経営者の皆さま、毎日お疲れ様です。
神戸市灘区で中小企業を支援している税理士の岩城です。
現場のフォローから資金繰り、人材採用まで、経営者の頭の中は常にパンク寸前ですよね。
「社員が自発的に動いてくれない」
「新しい施策を打っても、現場で空回りしてしまう」
そんな組織のモヤモヤを感じた時、私はノートに「ある図」を書き出して頭の整理をしています。今日は、自社の現在地を確認し、経営の軸を取り戻すための「ビジネスの5つの階層」についてお話しさせてください。
経営を形作る「5つの階層」
会社の目指す姿から日々の現場の動きまでは、大きく5つの段階に分けられます。
- 理念(Why / Goal)
なぜ、我々はこの事業をやっているのか。社会にどう貢献し、どんなゴールを目指すのか。 - 戦略(Where)
限られた経営資源(ヒト・モノ・カネ)を使って、どこで戦うか。ターゲットや市場の選定。 - 経営数値(KPI)
その戦略がうまくいっているか、客観的に測るための数字(売上、利益、顧客獲得数など)。 - 戦術(How)
目標数値を達成するために、具体的にどのような手法を使うのか。 - 行動計画(What)
現場の社員が「今日、何をすべきか」という具体的なタスク。
トップダウンだけでは組織は動かない
トップダウンで「理念」から「行動」へ落とし込んでいく。経営者であれば、当然のように意識していることかもしれません。
しかし、現場でトラブルが起きたり、売上が伸び悩んだりした時、私たちがつい目を向けてしまうのは、一番下の「戦術(How)」や「行動計画(What)」ではないでしょうか。
「もっとテレアポの件数を増やそう(行動)」
「SNSを使った新しい集客ツールを導入しよう(戦術)」
もちろんこれらも大切ですが、この5つの階層が本当に機能するためには、「下から上への繋がり」が不可欠です。現場の「日々の行動」の積み重ねが、最終的に一番上の「理念」にしっかり繋がっているか。この双方向の矢印が結ばれて初めて、強い組織になります。
なぜ、最後は「理念」に行き着くのか?
ビジネス環境が目まぐるしく変わる現代において、一度決めた「戦略」や「戦術」はすぐに陳腐化します。競合が現れれば「経営数値」は簡単にブレてしまいます。
もし、会社が「数字(KPI)」や「戦術」だけで動いている組織だったらどうなるでしょうか?
数字が落ち込んだ瞬間、現場はモチベーションを失い、最悪の場合は組織がバラバラになってしまいます。「とりあえず言われた作業(行動)をこなすだけ」の社員を生む原因もここにあります。
よくある事例として、売上が落ち込んだ際に「とにかくテレアポの件数を増やせ」「新しい集客ツールを試そう」と、戦術・行動ばかりを変え続けた結果、社員は疲弊し、「言われたことをやるだけ」の受け身な空気が広がってしまったのです。
そこで一度、数字や施策の話を止め、経営者ご自身の「なぜこの事業をやっているのか」を一緒に棚卸しし、社員に語り直していただいたところ、半年ほどで現場から自発的な提案が出るようになりました。変えたのは戦術ではなく、理念と行動の「繋がり」だったのです。
そんな苦しい状況に陥った時、最後に会社と社員を繋ぎ止め、再び立ち上がらせる原動力になるもの。
それが、「理念(なぜ、我々はこの事業をやっているのか)」です。
○ 戦略が失敗しても、理念があれば別の市場を探せる。
○ 戦術が通用しなくなっても、理念があれば新しい方法を生み出せる。
○ 行動が空回りしている社員も、「この作業が理念(会社の存在意義)に繋がっている」と腹落ちすれば、自ら動き出す。
「行動」や「数字」に追われそうになった時こそ、経営者自身が一番上の「理念」に立ち返り、それを自分の言葉で現場へ語り続けることが何よりも大切だと、この階層図を見るたびに痛感します。
私たちは税理士として、日々「数字」というビジネスの結果と向き合っています。だからこそ、数字だけを追いかけても組織は長続きせず、その土台に「理念」がなければ戦略も戦術もすぐに陳腐化することを、数多くの会社様を見てきた中で痛感してきました。
社長の皆さんの会社では今、現場の「行動」は一番上の「理念」に真っ直ぐ繋がっていますか?
ぜひ一度、この5つの階層に自社の現状を当てはめて、頭の中を整理してみてください。
【理念策定サポートのご案内】
とはいえ、日々の業務に追われる中で、自社の現状を客観的に見つめ直し、理念と行動を繋ぐ仕組みを経営者お一人で作るのは簡単なことではありません。
○ 「理念はあるが、社員に浸透せず、ただの飾りになっている」
○ 「理念を一から言語化し、行動計画まで繋がる仕組みを作りたい」
そうお考えの経営者様に向けて、理念の棚卸しから行動計画への落とし込みまでを一気通貫でご支援する「理念策定サポート」を行っています。現状のモヤモヤを誰かに話して「壁打ち」するだけでも、頭の整理に繋がるはずです。まずは無料相談から、お気軽にご連絡ください。
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